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ヨガ解剖学からみた骨盤事情に迫った!『骨盤セラピー』内田かつのり

2016.5.23ブログ

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2016年
【1日集中講座】テーマを設けて、ヨガ解剖学を徹底的に学ぶ!
<骨盤セラピー>
<福岡>
6月10日(金)10:00~17:00
ヨガ+ピラティス スタジオ arugamama

1日集中講座 1クラス 14,580円(事前お振込み制)

【1日集中講座】骨盤セラピー

前半では、骨の模型を使って骨盤の構造を確認しながら、自分の身体に触れたり、
仲間の身体に触れる事で、実際には見る事が不可能な骨盤をよりリアルに想像し体感していきましょう。
身体を触れる技術を磨く事で、必ずアジャストや自身のアーサナにも役立つはずです。

そこから、一歩踏み込んで…
・椎間板ヘルニア・すべり症・坐骨神経痛など、整形外科的なケガってどのようなもの?
・腰痛と骨盤の関係って?
・痛みと痺れの違いは何?
・医学的治療が必要な痛みってどんな種類?
・ヨガやピラティスで対応可能な痛みやケガはどのようなもの?

など知っているようで知らない医学用語の素朴な疑問を紐解いていきましょう。

また、腰痛の殆どに共通するお尻の痛みがあるのですが、
その痛みを緩和させるツボを使って実際に身体への変化を感じていきましょう。

後半では、巷に溢れる情報の“骨盤の歪み”について扱っていきます。
結論から言うと本来、骨盤は歪みません。

医学では骨と骨とを繋ぐ場所を関節という定義をしているのですが、骨盤にある関節は二つです。
仙骨と腸骨という骨を結ぶ仙腸関節と、左右の恥骨を結ぶ恥骨結合といわれる場所です。
この二つの関節は、あまり動かない関節というジャンルに定義され半関節・不動関節というような
扱いになっているのが解剖学のスタンダードな定義なのです。

それでは何故“骨盤の歪み”“骨盤の開閉”などというような事が巷では言われているのでしょうか?
骨盤の男女差や、筋肉の緊張など知っているようで知らない医学用語の素朴な疑問を紐解いていきましょう。

また、アーサナや、競技での痛みについて、その痛みを緩和させるためには?
トリガーポイントという概念を使い実際に身体への変化を感じていきましょう。

 

あなたが生徒さんに伝えている情報、本当に正しいですか?

ヨガ解剖学テーマ別ワークショップは、肩甲骨や、膝関節、また足裏アーチなど、それぞれテーマに沿って解剖学を深めていくという講座なのですが、

中でも今回開催した「骨盤」というテーマは最も人気のあるテーマになっています。

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特にヨガに親しんでいる方なら、「骨盤」と聞くと、割となじみ深いのではないでしょうか。
ヨガクラスの中でも先生が「骨盤を〇〇して」と言ったりしますし、「骨盤」がつくヨガのスタイル・・・例えば「骨盤〇〇ヨガ」といった名前でヨガクラスを開催されている方も多いでしょう。
しかし、実際に骨盤の構造を正しく理解しているヨガインストラクターは全国にどれだけいるでしょうか?

実は解剖学にみると「あれ?」と思ってしまうような骨盤に関する情報が世の中には溢れています。今回はそんな世の中の骨盤事情にメスを入れるべく、骨盤セラピーの講座を少しご紹介したいと思います。

骨盤は本当に歪むのか!?

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皆さんは、今までこんなことを聞いたことありませんか?
「朝、骨盤が開いて 夜になると骨盤が閉じる」
「骨盤は月経周期にあわせて開いたり閉じたりする。それによってホルモンバランスを調整している」
「骨盤の″歪み″が原因で肩こりや腰痛になる」

骨盤の歪み、開閉、ねじれ・・・
インターネットやテレビ、雑誌でそんな言葉が飛び交っています。でも、その真偽を疑ったことがありますか?

結論から言うと・・・骨盤自体は、歪まないし、ねじれないし、開いたり閉じたりはしません。
講座に参加してくださったのはヨガインストラクターの方が多かったのですが、皆さんからは、「ヨガの先生から骨盤が朝と晩、一年を通しても動くと教わりました」とか、「整体でそういわれました」といった声があがりました。
そして、なんとなく「どうなんだろう?」と思ってはいながらも、「なぜなのか」、「本当はどうなんだ」といったところまで、実際に踏み込んで調べてみたりした方はいなかったようです。

今、私たちに必要な学びとは

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講座の中では、インターネットやテレビで刷り込まれた情報を一度はずして、ゼロベースで模型や人の身体に触れて自分で答えを導きだすという作業をしていきました。
実際、実物大の骨盤模型がこれだけの数そろっているヨガスタジオも日本全国なかなかないと思いますよ^^

ペアワークで実際に隣の人の骨盤に触れて、それぞれの骨の位置を確かめたり、動くのか動かないのかを確かめたり、またお尻にある腰痛に効くというツボを確認していきました。
内田先生は講座の中で、「触察」という言葉を使われていました。触れて、観察する。指先の感覚で物の形状や様子を理解すること。
そこで「個体差・個人差」というものも同時にみえてきます。
骨盤の位置やかたちも人によって微妙に違う。もちろん男女差は一番大きな違いですよね。
グループをかえて、シャッフルして、何人もの人の身体を見て触れるということを惜しみなく行っていきました。

実際に見て、触れてわかることと、誰が発したか分からないインターネット上の情報。皆さんはどちらを信じますか?答えは明白ですよね。
自分の目で見て、触れて、体得するという学びは年齢や時代とともに少なくなってきているからこそ、こういったワークはとても貴重なのではないでしょうか。

ヨガインストラクターとしての真摯さとは

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骨盤に限らず、整体にしてもヨガにしても、先生から言われた言葉って、すごく影響力があると思います。
だからこそ、ヨガインストラクターという立場にある私たちは、発する言葉一つをとっても、そこに誠実さ、真摯さをもつべきなのではないでしょうか。

様々な方法で簡単に情報を手に入れられる時代だからこそ、その情報の信ぴょう性を確認することに、もう少し注意深くなっていく必要があると思いました。

「知っているつもり」にならず、謙虚に学ぶこと。正確な情報を伝える努力を惜しまないこと。
それがヨガを伝えることに対する真摯さにつながるのではないかと思います。